【40代女性<統合失調症>2級】初診日の証明が問題に
女性:50代・主婦
傷病名:統合失調症
決定した年金種類と等級:障害基礎年金2級
支給月から更新月までの支給総額:約230万円
●ご相談に来た時の状況
申請者は、高校在学中から精神が不安定になり登校することが出来なくなりました。高校卒業後は進学も就職もせず、自室に引き籠っていました。
気分の落ち込みが激しくなり、自傷行為が激しくなりました。
20傷の年ほど前、傷の手当を受けた外科医から、心療内科受診を勧められ、心療内科で「うつ病」と診断されました。薬物治療を受けましたが、違和感が強く数回の受診で自分の判断で通院を止められました。
自分に精神疾患があるという認識は薄く、うつに似た精神状態になるといくつかの心療内科を受診し、うつ状態が緩和されると、すぐに通院を止めるということを20年間繰り返していました。
お母様が障害年金という制度があることを知り、当センターにご相談にこられました。
●当センターによるサポート
障害年金申請には、初診日を証明する書類「受診状況等証明書」が必要です。
初診日とは、「障害の原因となった傷病について、初めて医師または歯科医師(以下「医師等」という)の診療を受けた日」を言います。
申請者の場合、初診の医療機関では初診日が20年以上前であったことから、既にカルテは廃棄されおり、受診状況等証明書が入手できませんでした。
年金事務所の申請窓口で初診日の証明ができないことを相談すると「受診状況等証明書を添付できない申立書」の提出を求められ、更に次のように指導されます。
- 最初の医療機関で「受診状況等証明書」を得られない場合、受診状況等証明書を添付できない申立書」の提出し、次の医療機関で「受診状況等証明書」を取得すること
- 2番目の医療機関で「受診状況等証明書」を得られない場合、2番目の医療機関でも「受診状況等証明書を添付できない申立書」の提出し、3番目の医療機関で「受診状況等証明書」を取得すること
- 順次これを繰り返し、「受診状況等証明書」を発行できる医療機関を捜すこと
「受診状況等証明書を添付できない申立書」には注意が必要です。
この書類に
・添付資料をつけない
・第三者証明のみ添付
で提出すると、ほぼ初診は認められません。
従って、「初診日が認定できない」との理由で不支給になってしまいます。
この方の場合、当センターから依頼しましたところ、初診の医療機関のご協力をいただき、20年前の「医療費に関する事務記録」を捜していただくことができました。
これを基に、記載可能な内容を証明いただき、「受診状況等証明書を添付できない申立書」の添付資料としました。
お母さまから丁寧に受診履歴をお聞きとりし、「受診状況等証明書」が入手できる医療機関まで同様の作業を続けてさかのぼりました。
お母さまからは更に詳しく日常生活の状況をお聞きとりして、主治医へお伝えし適正な「診断書」を頂戴いたしました。
「受診状況等証明書を添付できない申立書」の添付資料となるもの
・発行日が記載されている診察券
・医療機関の領収書
・お薬手帳/薬袋など
●結果
提出後2ヵ月弱で障害基礎年金2級が決定しました。
私たちはお客様にいつまでも寄り添ってお手伝いしたいと思っております。そのため相談員も多数・組織化しています。お客様に安心してお任せいただく体制を整えています。