精神疾患の障害認定基準

精神疾患全般にわたって解説します。

目次

1 障害全般に関する一般認定基準

以下の障害状態に該当しなければ、障害年金を受給することはできません。

等級と最低金額 障 害 の 状 態
1級
(年額¥977,125)
令和2年4月現在
日常生活の用を弁ずることを不能ならしめる程度
→他人の介助を受けなければほとんど身のまわりのことができない程度を指します。活動範囲がおおむね寝室・病室の中に限られる状態をお考えください。
2級
(年額¥781,700)
令和2年4月現在
日常生活が著しい制限を受けるかまたは日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度のもの
→必ずしも他人の助けを借りる必要はないが、日常生活は極めて困難で、労働により生活ができる程度の収入を得ることができない程度を指します。活動範囲がおおむね家屋内に限られる状態をお考えください。
3級
※初診日に厚生年金に加入していた方のみ
(年額¥586,300)
令和2年4月現在
労働が著しい制限を受けるかまたは労働に制限を加えることを必要とする程度の障害を残すもの、及び労働が制限を受けるかまたは労働に制限を加えることを必要とする程度の障害を有するもの
→仕事に就けても、病気によって就労時間や業務内容に制限がある程度を指します。

支給金額は、年金の種類、配偶者や子どもさんの有無によって異なります。
詳しくは支給される金額をご参照ください。

2 対象とならない精神疾患

下記の精神疾患疾病は障害年金の対象ではありません。F〇〇はICDコードです。
 
ただし、 うつ状態であるなど精神病の病態を示しており、日常生活(食事、入浴など)に介助が必要な場合は申請できる場合があります。
当センターに一度ご相談ください。
 

①依存症(F10.0-F19.9) 精神作用物質使用による精神及び行動の障害
F10:アルコール(飲酒)    F11:アヘン類    F12:大麻類
F13:鎮静剤又は睡眠薬    F14:コカイン
F15:カフェインを含むその他の精神刺激薬
F16:幻覚剤         F17:たばこ     F18:揮発性溶剤
F19: 多剤使用及びその他の精神作用物質
②神経症性障害、ストレス関連障害及び身体表現性障害(F40.0-F48)
F40:恐怖症性不安障害        F41:その他の不安障害
F42:強迫性障害<強迫神経症>    F43:重度ストレスへの反応及び適応障害
F44:解離性[転換性]障害(多重人格) F45:身体表現性障害 (95)
F46:その他の神経症性障害
③生理的障害及び身体的要因に関連した行動症候群(F50.0-F59.9)
F50:摂食障害           F51:非器質性睡眠障害
F52:性機能不全,器質性障害又は疾病によらないもの
F53:産じょくに関連した精神及び行動の障害,他に分類されないもの<産後うつ>
F54:心因性リウマチ、心因性胃潰瘍、心因性皮膚炎、神経性胃炎、心因性蕁麻疹
F55:ステロイド剤乱用、ビタミン剤乱用、ホルモン剤乱用、依存を生じない物質の乱用、下剤乱用、制酸剤乱用、鎮痛薬依存
F59:心因性生理的機能低下、心因性行動異常
④成人の人格及び行動の障害(F60.0-F69.9)
F60:妄想性人格障害、 統合失調症質性人格障害、非社会性人格障害 、情緒不安定性人格障害、衝動型人格障害、境界型人格障害 、その他の情緒不安定性人格障害、 演技性人格障害、強迫性人格障害 、不安性[回避性]人格障害、依存性人格障害など
F61:混合性及びその他の人格障害
F62:持続的人格変化,脳損傷及び脳疾患によらないもの>
F63:病的賭博(ギャンブル依存症)、放火癖、窃盗癖、抜毛癖など
F64:性同一性障害
F65:性嗜好の障害
F66:性発達及び方向づけに関連する心理及び行動の障害
F68:その他の成人の人格及び行動の障害
F69:詳細不明の成人の人格及び行動の障害

3 等級判定のガイドライン

平成28年8月まで障害年金は各地域で認定されていたため、地域間で受給率に格差が生じていました。。この問題を解決すべく、平成28年9月1日から、「国民年金・厚生年金保険 精神の障害に係る等級判定ガイドライン」が制定され、東京での一括判定となりました。 
診断書で、おおまかな等級を把握する事が出来ます。詳しくは「障害等級の目安」(pdf)でご確認ください。

 
しかし、等級判定にはガイドラインが大きな指標になったことで、審査が厳しくなりました。書類審査となったことで、審査官と一度も面談することなく提出した書類の内容ですべてが決まってしまいます。症状の重さ、日常生活の支障についても、提出した書類の記載が不十分であれば、不支給になってしまうのです。
 
ガイドラインに定められた『等級判定の際に考慮すべき要素』を正確に理解して、より正確に、丁寧に診断書を作成してもらう必要が増しています。
また、審査が厳しくなったことで、病歴・就労状況申立書と診断書の整合性が審査上重視されることになりました。
主治医に正確な診断書を書いて頂くためにも、社会保険労務士にご相談されることをお勧めします。
 

特に、知的障害や発達障害、20前発症の精神障害は、失敗が出来ませんので、ご注意ください。
 
 

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傷病別・詳しい認定基準

 

眼の障害(視力・視野障害) 耳の障害(聴力)
そしゃく・嚥下・言語の障害 心臓の障害(循環器障害)
気管支・肺疾患の障害 腎臓の障害
肝臓の障害 肢体の障害
肛門・直腸・泌尿器の障害 精神の障害
糖尿病・高血圧症の障害 血液・造血の障害
がんの障害 てんかんの障害
AIDSの障害